子供が地方の大学に進学。夫婦二人のクリスマス。

50代と60代の夫婦だけになり、クリスマスをどう過ごすか悩んでいました。これから孫でもできない限り、夫婦だけで過ごさなければなりません。手作り料理でクリスマスをすることにしました。

普段から、あまり会話が少ない私たち夫婦。はっきり言って、今まで子供のためにクリスマスの準備をしてきました。

子供は今、大学2年。子供が外でクリスマスを楽しむようになった今、クリスマスの夜をどう過ごすか、ずっと悩んでいました。

　去年のクリスマスイブは、別に夫婦どちらもそのことについて触れなかったので、

「特に何もしなくていいんだな。」

と思い、旦那は普段、夕食を家で食べないので、一人分のお寿司を買って、それを食べる気でいました。

　一人でポツンといるのも、つまらないので、スポーツクラブに行って筋トレをしていました。すると、突然、旦那から電話があり、

「これから帰る。」

とのこと。

「私、自分の分しかお弁当買ってない。」

夕方になって言われても、対応のしようがありません。

「じゃ俺、夕飯は食べてからけるから、ケーキだけ買っていく。」

ということになって、去年はケーキだけ食べて終わりました。

そんなことがあったので、旦那は

「夫婦二人だけでも、クリスマスを祝いたいんだな。」

と思い

「今年はどうしよう。」

と悩んでいたのです。

今年は、手作り料理にしました。

クリスマス直前になっても、お互いどうするか、切り出さない不器用夫婦。

「面倒くさいけど、なんか作るか・・・・。」

どうせテレビを見ながら、会話もないクリスマスの晩になることは、わかっていますが・・・・。

昔に比べて、お互い食べる量も減ったし、おいしいものを少しだけ食べれば十分になりました。ツリーもリースも飾らない、手作り料理だけのクリスマスを行うことにしました。

私自身、当日にバタバタするスタミナもなくなったので、前の日から用意して置けるローストビーフとケーキを作りました。

ローストビーフもケーキもYou Tube動画で見つけて、簡単そうなものを選びました。

「おいしいものを少しだけ。」

旦那の糖尿病が、悪化するといけないので、こんな感じのクリスマス料理にすることにしました。

今年の12月25日は、土曜日です。

てっきり旦那は、土曜日は仕事に行かず、家で過ごすと思い込んでいました。

朝食後、ケーキの上のゼリーがうまく固まったか、確認するため冷蔵庫から取り出すと、

「それ、いつ食べるの？」

と旦那。

「夜。今日は夕飯、家で食べるでしょ？」

私が答えると、

「今日、仕事に出かける。」

と旦那。

お互いクリスマスをどうするか、話し合わなかった私たちが悪いのですが、今年もすれ違いです。

結局、旦那は、出かける前にケーキを食べて行って、夕飯は軽めに食べてきて、ローストビーフを帰ってから食べる、ということになりました。

　そういえば、クリスマスイブの晩、夜11時頃、息子からとりとめのない電話がありました。

「あれっ、クリスマスだから電話してくれたのかしら。」

不器用な夫婦の子供は、やっぱり不器用です。