高齢者用のスタイを作りました。

出来事

先日、母の入居している老人ホームに面会に行った時、普段から、よだれの多い母が使うスタイの数が少ないことに気づき、自分で作ることにしました。

スタイが足りなくで、スタッフの方々が大変そう!

介護スタッフの人によると、

「よだれが多い方が、少ないよりいい。」

そうですが、やはり赤ちゃんでもないので、ほほえましいものではありません。

今、使っているスタイはハンドタオルに紐をつけた「ふんどし」のような形状のものです。

兄嫁が入所の時、用意してくれました。

日がたつにつれ、その「ふんどし」のようなスタイも損傷などで徐々に数が減ってきました。

面会の時、使用していたスタイの他に、母の老人ホームの部屋のクローゼットには、残り1つ。洗濯中のものもあるでしょうが、足りなさそうです。

「スタイを補充した方がいいですか?」

と聞くと、

「そうしていただけます?」

とスタッフの方の返事。

洋裁が得意ではない私ですが、兄嫁に迷惑をかけるわけにもいかないので、自分で作ることにしました。

高齢者用スタイを作る前に、考えたこと。

食事の時は、専用のエプロンを使用するそうですが、今回、足りないのは日常、昼間起きている時に、洋服がビチョビチョにならないようにするための、簡易なスタイです。

赤ちゃん並みにダラダラとよだれを垂らす母は、「ふんどし」のようなスタイでは、よだれが洋服にまで浸透して、びしょびしょでした。

ネットで高齢者用のスタイを見ると、2000円以上します。

数が欲しいし、消耗品でもあるので、やはり自分で作る必要を感じました。

「防水性とか、撥水性の生地で作らないと。」

それからは、作り方を調べました。

赤ちゃんのスタイの型紙は、ネットでもあるし、大きい手芸屋さんに行けば、売っています。

でも、高齢者向けの型紙はないんですね~。

もう、自分で適当に

「こんなもんかな。」

という感じで、ネットを見ながら作るしかありません。

高齢者用のスタイを作ってみました。

まずは手芸店に行き、材料を買いに行きます。

防水性のある生地が欲しかったので、大型店に。

お店の人に教えてもらって、赤ちゃんのスタイやおむつカバーを手作りする用の透湿性防水シートを買うことにしました。

こちらはシートなので、他にシートをかぶせる布も購入しました。

生地もどのくらい必要かわからなかったので、とりあえず35cm×50cmのカットクロスにしました。

透湿性防水シートは、約48cm×30センチです。

これを有効に利用したいので、半分にカットして、2つスタイを作ることにしました。

(透湿性防水シートの付録に赤ちゃん用のスタイの型紙がありましたが、大人には首回りが小さいので、使えませんでした。)

1作品目

カットクロスの生地がギリギリでした。

紐を細く作って生地を無駄なく、使い切りました。

でも、母が自分で紐を結べないし、紐を結んでもらうのは、介護スタッフの方々が大変かなと思ってしまいました。

2作品目

透湿性防水シートを1/2に切ったものをカットクロスで挟み、紐の代わりにゴムをつけました。

スタイの作り方を検索していて、「10分でできる!」というサブネを見つけ、参考にして作ってみたのですが、洋裁が苦手な私はかなり苦労しました。

見た目もいいし、使い勝手もよさそうですが、たくさん作りたいので、他の作り方で作るこのします。

3作品目

確かに簡単です。

とうとう型紙なしで、簡単な上に量産できそうな「タオルで作る、よだれかけの作り方」というサイトを見つけました。

フェイスタオルを2つ折りにして、適当に襟ぐりをカットして、プラスナップというもので紐やゴムの代わりに着脱するという作り方です。

適当に襟ぐりを切って、後で自分で鏡を見て合わせました。

プラスナップを購入するために再び手芸店へ。

普段、あまりテレビを見ない私ですが、どうやら「ヒルナンデス」でも取り上げられた、話題の商品のようです。

プラスナップをつけるためには、専用のプレスが必要なようで、そちらも購入。

ベビー服、介護ウェア等を手作りするとき、装着が簡単で安全な商品なようです。

早速、粗品でもらったタオルを使って、よだれかけを作り、最後にプラスナップをつけて完成させました。

プラスナップをつけるのは、穴あけパンチを使う時の要領に似ています。

目打ちで、生地に穴をあけ、プラスナップをその穴に差し込み、専用プレスでブスッと圧をかけるだけです。

「簡単!これなら、たくさん作れる~。」

ただ一つ、難が。見た目です。

何歳になろうと、同性同士、お互いを見る目はシビアです。

タオルだと、老人ホームで昼間、カラオケなどのレクリエーションの時、少しみすぼらしい気がします。

それに、娘の私としても、母にはこぎれいな恰好をしてもらいたいという気持ちもあります。

4作品目

作り方は「タオルを使った、よだれかけ」を参考にして、最初に買った透湿性防水シートを生地で挟んで作ることにしました。

よだれが垂れるとしても、鎖骨の下。首回りは必要なさそうです。

タオルを2つに畳んだぐらいの生地でスタイの型紙をカットし、鎖骨の下あたりに透湿性防水シートを1/2にカットしたものを挟みます。

透湿性防水シートは洋裁用のボンドで生地に貼りました。

最後にプラスナップをつけて完成させました。

簡単な上に、見た目もいいです。老人ホームのスタッフの方々も、装着が楽だと思います。

私はこの作り方で、1メートルの生地を使って、1日でスタイを3個作りました。(別の生地でもう3個、合計6個です。)

まとめ

洋裁が苦手な私が恐る恐る、手探りで9個のスタイを作りました。

作り終わって、結局、肩がパンパンでマッサージをしてもらいに行く羽目になりました。

マッサージ師さんに、

「頑張る人が肩こりになるんだよ。」

と言われ、うれしかったです。

誰に認められるわけでもない、今や認知症の母がお礼を言ってくれるわけでもありません。ただ介護スタッフの方が大変そうだし、母に不快な思いをさせたくないという気持ちからはじめたことです。

でも、マッサージ師さんの言葉に本当に救われました。

名前を付けて、郵送しました。

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